慶応高校が優勝して、「エンジョイ・ベースボール」を本棚から取り出した。
慶応高校の前監督、上田誠氏が2006年(平成18年)に発刊された。
記録を見たら既に2回読んでいた。
最初に読んだのは、発売直後野球部監督から離れた充電期間の時期であたった。
異動して、なんとか主任を仰せつかって校務に忙しかった。
第三顧問になり、練習試合の球審が仕事だった。
当時の学校では自分の入る余地はなかった。
2回目は異動して、再び監督になる直前の時期であった。
やはり監督としての心構えに必要であった。
慶応高校との練習試合は2000年(平成12年)より前にやったはずだ。
当時の慶応高校は大学生の雰囲気があった。
連敗した記憶しかない。
上田氏から頂いた名刺は大切にとってあった。
練習環境もよく、生徒も自立しており、こういうチームはいつか強くなってほしいと思った。
その後甲子園にも出場して、活躍した。
激戦の神奈川を勝ち抜くのは大変である。
当時公立高校では、一般入試では東京六大学だと東大、慶応への合格は難しかった。
後に母校の後輩がそれらの大学野球部で活躍する姿を見て頼もしかった。
内容で最も共感したのは、「選手に自分で考える力をつけてあげるのが監督の第一の仕事」ということである。
これは自分のも実践できた。
できる限り伝令を送らず、自分たちでタイムをかけて状況を確認させた。
監督が出過ぎる指導は好まなかった。
自分はカリスマ性とは正反対の低レベル監督であった。
マスコミがよく取り上げる監督がよいとは自分自身、思えなかった。
上田氏はそういう点にも触れており、同意であった。
今になってみると、反省しかない。
学校や各県の状況にもよる。
公立進学校で指導する人にはお勧めしたい本である。