※調停委員+裁判官で行う民事調停

 

 

資料改ざん、行員が認識 スルガ銀が発表「営業が圧力」:朝日新聞デジタル

<朝日新聞>

 

取引調査書の作成

<不正行為とお客さまの投資判断との間に相当因果関係>の解明

必要書類の種類

□経過報告書(※宅地建物取引業法による規制のcheck
□ 建築請負契約書 契約締結時
□土地売買契約書
□サブリース契約書
□Line,メール等具体的エビデンスの収集(スルガ銀行・チャネラー)
□登記簿謄本
□金銭消費貸借契約類
□名刺:スルガ銀行・販売店(チャネラー) 
□スルガ銀行第三者委員会報告書(※1)の精査
□スルガ銀行に必要書類を開示請求(出金伝票や通帳コピー等の与信資料の開示)

 

※宅地建物取引業法による規制のcheck

  1. 宅地建物取引業者票の掲示
  2. 誇大広告等の禁止、広告開始時期の制限
  3. 重要事項の説明
  4. 契約締結などの時期の制限
  5. 契約内容を記載した書面の交付
  6. 手付金等の保全
  7. 手付貸与の禁止
  8. クーリングオフ

 

「与信資料の改ざん」は宅建業法65条1項※2の「業務に関し取引の公正を害する行為をしたとき又は取引の公正を害するおそれが大であるとき」に該当

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スルガ銀行株式会社 第三者委員会(5)営業の問題 

 2018年9月7日

 

2)営業の問題

y 営業のプレッシャー

 ヽ/ スルガ銀行の単年度の営業目標(営業推進項旧は、現場の意見を聴取しないトップダウン方式で策定されており、営業現場の実態が勘案されない厳しい営業ノルマとなっていた。

 

 y さらに、営業推進項目を策定する営業企画をはじめとする本部組織において、営業推進項目の進捗をモニタリングする仕組みがなく、目標が過大で現場に歪みを生むリスクがないか、といった観点からの検証はされることがなかった。

 

 ヽ/ 近年のスルガ銀行の収益を支えたとみられる収益不動産ローンが包摂される項目(いずれも純増目標)につき、各年度とも、極めて高い割合(年度によっては100%)でその達成可否をパーソナル・バンクに依存していた。

 

 y かような高い営業目標を課されたパーソナル・バンクは、公式な営業目標である営業推進項目とは別途、さらに高い営業ノルマ(ストレッチ目標)を設定し、パーソナル・バンク内の営業拠点に賦課した上で、その達成のため、センター長会議等において拠点長に対して強度のプレッシャーをかけていた。

 

y 効率匹指向とチャネルヘの依存

 ヽ/ スルガ銀行においては極端な形式主義(書類だけ揃えれば良いという考え方)が広まっており、形式主義の結果として、収益不動産ローンについては、物件の評価が出てしまえば融資額は固まるので、債務者に貸すという感覚が希薄になってしまった。

 

 ヽ/ 形式主義の結果、書類は債務者から徴求するよりも、融資の事務処理に慣れている業者から徴求した方が効率的であるから業者からの徴求がスタンダードとなり、行員は債務者と金銭消費貸借契約の締結の際にしか顔を合わせないこととなった。

   また形式主義の結果、「最初から融資条件を業者に教えておけば、融資条件を充たすような案件しか持ち込まれないから、否決となる案件が減って、銀行側の作業に無駄がない」という発想で、業者への審査条件の暴露が盛んに行われ、業者側が審査条件に合うようなエビデンスを偽装してくる工作を行うことを可能にした。

 

 ヽ/ 上記のような効率的重視の結果として、スルガ銀行側は、業者(チャネル)の働きなくして融資を実行することが難しい状況に陥っていた。

 

 ヽ/ 業者側は、自分達に依存しているスルガ銀行であれば多少無理のある案件であっても取り扱ってくれるという認識を持つことになり、通常であれば通らないような案件がスルガ銀行に持ち込まれてしまうという悪循環が生じていた。

 

 y スルガ銀行の行員からすると、例え偽装が疑われるエビデンスが業者から提出されてきたとしても、①そうした業者からの依頼を拒絶して業者が離れていけば、自らのノルマの克服が極めて困難になる上に、②自分が断ったとしても他の支店が取り上げてしまえば、結局はスルガ銀行の貸付債権になり、かつ、ノルマを達成したとして賞賛されるのが他の支店になってしまうという思考回路に陥ることになり、そ

   のような案件でも断らずに取り上げることを正当化してしまう素地が産まれた。

 

y 業者の管理の不徹底

 ヽ/ スルガ銀行においては、チャネルPRMというチャネルの管理システムを整備していたが、システムヘの登録のルールが明確でなかったため、偽装された書面を持ち込むような業者を適切に排除することができていなかった。

 

 ヽ/ 業者の側も、取引停止処分となったとしても、すぐに別の法人を設立したり、既存の別の不動産業者に転籍したりすることで、姿形を変えてスルガ銀行の前に現れてくるため、いたちごっこの様相を呈してしまった。

 

 ヽ/ その結果、銀行全体として、業者の管理を適切に行うことができず、悪質な業者との付き合いを絶つことが徹底できなかった。

 

y 不正行為等の多様化

 y 本件で行われた不正行為等は多岐に亘っていたため、スルガ銀行の行員自身が積極的に関与していた事例、黙認していた事例や疑いを持ちながら融資を実行していた事例も多かったと思われるが、スルガ銀行の行員自身も気付かぬままに行われていた偽装も多かったものと考えられる。

 

y シェアハウスローン

 ヽ/ シェアハウスローンが発生した主な原因と考えられる要素は、いずれもシェアハウスローンに固有のものというわけではない。収益不動産ローン全般で見られた数々の問題点がシェアハウスにも等しく合致したことが、現在のような事態が生じている原因であると考えられる。

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申込受付

TEL 03-3524-7275

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スルガ銀行投資用不動産被害者交流会(STK)

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