テーブルに置かれた丸まったバスタオル
あんなに邪魔だったのに今は愛しいな
少しバカになったドライヤーで
今日も髪の毛を乾かすよ
あなたがいなくなったら寂しくてきっと
生きていけなくなるって言うと必ず
そんなことないよって笑ってあなたは
あぁ 言ったけど
もう消えてしまいそうだ
もう消えてしまったようなものなのか
いつも何かを忘れていって
あれやこれを見るたびに思い出すんだよ
あなたのくれた本の包み紙も
なぜかずっと捨てられなかった
目が回る体の奥が闇に隠れる
あんなに楽しかったのに今は悲しいな
約束の印もいらないよって
あなたに言ったけど
その前に失くしたような
ゆっくり言えなくなっていったのか
いつかのあなたの右手が
凍える夜中から連れ出してくれたんだよ
嘘の混じった優しい言葉に
嘘の混じったあたしの笑顔
そんなことも全部全部
全てだったよってこの部屋に集めて
少し馬鹿になったドライヤーで
ねぇ もう一度乾かそうよ
涙が出るほど愛してる
指を這わせ抱き寄せて頬を指して
いつも何かを忘れていって
あれやこれを見るたびに思い出すんだよ
あなたのくれた本の包み紙も
なぜかずっと捨てられなかった
そばにいても寂しかったのに
そばにいても寂しかったのに