一枚一枚のピッツァに製造ナンバーがふられてる。
創業以来、焼いてきたピッツァの枚数が
カウントされてるお店にお邪魔しました。

ワシの喰うた枚数の次のナンバーをあなたが
喰うてたりしたら、運命のいたずらを感じます
よね、あの日あの時、ワシとあなたは同じ店に
いたのに、そうとは知らずに…




話変わりますけど、こないだ電車の中で
立ってたら、後ろの人がくしゃみしたんですよ。

その瞬間にワシの首筋に息がかかる。
え? 何?
気持ち悪いんですけど。

手を当ててやってないん?
でも、まぁまぁ混んでるんで後ろを振り向けない。

ワシの首筋に吐息を吹きかけた、あなたは誰?
後ろがオッサンやったらめっちゃイヤやわ〜。







後ろに立ってるんは、吉岡里帆さんみたいな
人やと妄想することにしましたよ。

そうやないとイヤじゃないですか。
最後まで観ないようにしよう。

それってクラブで知り合った女性と
ワンナイトカーニバル。
でも、始発が出る頃には先にベットから出て
テーブルにホテル代を置いて帰ろう。

魔法のとけた翌朝の女性を観たくないから…
みたいなことじゃないですか。
え? 知らんがなって?







後ろの人、鼻をずっと啜ってるんですよ。
気にしない学園、見ないようにしてるとか
言いながら、後ろの正面、だ〜れだ。と気にしてる。

矛盾だらけの男だけれど、オマエ愛する気持ちは
一途だから…
意味わからんって?
そんなこと、言いたかっただけですから…

首筋にくしゃみの息がかかると言うことは
ワシと同じくらいの身長?

いやいや、ほならオッサンやん。
モデルみたいな人かもしれんやん。
だから、ワシの首筋に吐息がかかる。

舞踏会でダンスパートナーとしてはキミは
大きすぎるんだよねと避けられてきた
キミにそっと手を差し出す。
シャル・ウィー・ダンス?





 

だったら、いっそのことマスカレード・マスクを

してくれた方がトキメキ度数はあがるのに。


あなたはだぁれ?誰でしょね。

でも、知らないままお別れしましょう。


また、くしゃみしやがったんですよ。

ほんで、またワシの首筋に息がかかる。


駅に到着、ワシは電車を降りる。

さようなら、あなた…


しかし、誘惑には勝てなかった…

降りながら振り返って吐息のあなたを見たのです。






そこにいたあなたは…
本当にモデルみたいなスタイルの美女だったのです…

ワシの脳内にメロディが流れる。