「あら、そんなことはないですよ!

 だって最近、きれいに直したばかりだし」

 そう言うと、その人は大きく首をねじって、

背後を向く。

直した?これで?

疑うように、アキはつられて後ろを見ると…

いつの間にかピカピカになった床と、まだ真新しい

ドアが、そこにはあった。

「教室?」

「そうよ。教室以外に、何があるの?」

目をパッと見開くと、その人はアキとかがりとを

見比べる。

「あっ、いや、てっきり…別の建物だと思って…」

さすがにすぐに、気の利いたことが思いつかず、

ごまかし笑いを浮かべる。

 

「ところで、あなたたちは、どこの学校?

 もしかして、転校生?」

 よくよく見ると、その人はアキたちと同じくらいの

年の小学生に見える。

「あら、私、よその建物と勘違いしてたみたい」

わざとらしく、アキは笑ってみせる。

けっこう苦しい言い訳なのだが。

相手は少しも、疑っているようには見えない。

「あっ、そうなの?

 この辺は…ここくらいしか、小学校はないと思う

 けどなぁ」

どこと間違えたの?中学校?とアキの目を探る

ようにして見る。

 

 

 

 

 

 


 

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