「花子さんは、妖怪なんだから、大丈夫だよ!」
何を言ってるんだよぉ~と、アキが笑う。
「そういえば、花子さん…ユウジたちを助けたって…」
にわかには、信じがたいことを言う。
「ねぇ、それって、ホントに花子さん?」
「案外、いいヤツかもしれないなぁ」
互いに、自分の思ったことを言い合う。
誰もが、今まで経験したことのない出来事に、
すっかり心を奪われている。
「きっと、ボクたちに…何かをさせようとしているん
だろうね」
ポツンと、アキがつぶやく。
「それって、なに?」
アキが尋ねる。
何だかとても、複雑な気分だ。
さらに、辺りを見回す。
先ほど、あれほど激しく揺れた、というのに…
まったく何事もなかったように見える。
一冊の本も、棚から落ちた…という様子でさえ
見受けられない。
「どういう事なんだろう?」
どうしても信じられなくて、アキがつぶやく。
「あ~あ!こんなことなら、もっと色々、調べて
おくんだったなぁ」
さっきから、ため息しか出てこない。
「ねぇ、この図書室…何か変わったことがある?」
「うーん、見た感じは、変わったところは、なさそう
だけど」
それがかえって、気になる。
場所が場所だけに、余計に。
