(あっ)
(やっぱり…なにか、ある?)
すかさず裕太と颯太は、その変化に気が付く。
「そっかぁ~たまたまヘリで、ここに来たんだよねぇ」
じいちゃんが、嫌みっぽく言う。
だがジュンペイだけは、それをうのみにしたようで、
「そっかぁ、たまたま来た無人島で、偶然ボクたちが
居合わせたのかぁ。
ある意味、すっごい偶然だね!」
嬉しそうにそういう。
(なんて、単純なんだろう)
もしかしてジュンペイは、だまされやすいタイプ
なのか?
そのことが裕太は、ちょっと引っかかっている。
男は明らかに、救われたという顔をして、
「そう、そう!すごい偶然だろ?」
やたらと偶然という言葉を、強調している。
(ホント、わざとらいいなぁ)
こんなことなら、いっそ、自分はビジネスが目的で
ここに来た…と打ち明けてくれた方がマシだ…
と、裕太は思う。
(ホント、まどろっこしいなぁ)
「さぁ、おまえたち、せっかくだから、この人達に
見学させてもらったら?」
さっそくじいちゃんが、裕太たちをうながす。
「見学って、何を見学するの?」
やけにじいちゃんが粘っているのが、裕太は気になる。
(一体、何を考えているんだ?)
もしかしたら、あの男のことを探って欲しい…と
いうことなのかもしれない、と裕太は感じる。

