「なに?あれ」
「ずいぶん、こっているなぁ」
突然現れたものに、アキとカガリの足が止まる。
「あれって、ホンモノ?」
穴から顔を出したものは、先ほどとはくらべもの
にはならないくらい…小さくて、精巧に出来た、
素人目にも特別なものに見える。
「これって…なに?」
触ってもいいものかどうか、ためらわれる。
だが、ここにいる全員が、その輝きに目を奪われる。
(なんで、こんなものが、ここに?)
わからないなりに、ここにあってはならないものだ…
ということぐらいは、アキにもわかる。
「実物を見るのは、初めてだ」
キラキラと黄金色に光る物体は、それ自体が存在感を
放っている。
「ねぇ…これって、なに?」
さらにアキが、リンネさんに尋ねる。
だがリンネさんも、アキたちと同様に、言葉を失って
いる。
ただ花子さんだけが…平然としているのが、かえって
不気味だ。
「みんな…どうしたの?固まっちゃって」
むしろ薄笑いさえも、浮かべている。
「花子さんは…何も思わないの?」
自分たちはすっかり、この謎の物体に圧倒されている、
というのに。
「何が?」
あろうことか、穴に手を突っ込むと、ひょいっと
持ち上げる。

