「まだ、何かあるの?」
とっくにもう、種も仕掛けもなくなった…
と思い込んでいたのだが。
「さぁ?でも、見たらわかるんじゃない?」
まるでアキたちのことを、試しているようにも
見える。
「よぉし、それなら!」
つい、アキの負けず嫌いの血が騒ぐ。
この機会に、どんなものなのか、見せてもらおう
じゃないか、とアキはひそかに考えている。
ものすごい勢いで、時計が動き続けている。
「ねぇ、ホントにいきなり、爆発したりはしない
よねぇ?」
だとしたら、逃げるということも、計算に
入れないといけない。
「大丈夫なんじゃない?」
まるで他人事のように、リンネさんがそう言う。
カチン カチン カチン カチン
あたかも自動で、自らを修理しているみたいに…
アキには見える。
「へぇそうなのかなぁ?」
まるでドミノのように、バタバタ…と、文字盤が
次々と裏返っていく。
時折、仕掛け時計のキャラクターが、穴のすき間
から飛び出してくる。
(一体、これって、なに?)
あいにく、この手のカラクリ時計のようなものは、
ここにいる全員が専門外だ。
そういう知識自体も、持ち合わせてはいない。
それでも、すべての文字盤がひっくり返ると、
ようやく何かが姿を現した。

