「キミたち、見たんだろ」
いきなり男が、口調を変える。
「見たって、何を?」
キョトンとするジュンペイに対して、裕太と颯太は
ドキンとする。
(あ~まさか、知ってるのか?)
やはりこの人は、アイランド計画の首謀者なのか?
どう返そう…と、二人が言葉を選んでいると、
「あぁ~ヘンな建物のこと?
うん、それは見たよ。
ここって、お社とか、使ってなさそうな建物が
あるけど…もとは人が住んでたのかなぁ?」
大きな声を出して、ジュンペイが言う。
(なんだ、そこか?)
二人は思わず、力が抜ける。
それは、オジサンも同様だったようで、
「えっ」
あっけにとられて、ジュンペイを見る。
「ああ、そうなんだ。
だったら、ボクたちも、後で見に行こうかな」
取ってつけたような笑みを、顔に張り付けて、
裕太は頬を引きつらせている。
結局ジュンペイは、竜のことは一切、口に出したりは
しなかった。
(なんだ!一応守ってくれたんだぁ)
少しはジュンペイのことも、信用しようと思うけれども。
「だけどオジサンは…よくこの島を見つけられたねぇ」
思わず裕太がもらす。

