「そうなんだ…」
「何だ。ヘリの所に、向かってきたんだね!」
確かに、どこへ向かうかなんて、聞いては
いなかった。
「キミたち…何でこの島に?」
あらためてオジサンが、聞いてくる。
「そりゃあ、来てみたかったからだよ!」
ジュンペイが、即座に答える。
(余計なことを、言うなよ)
裕太は鋭い目つきで、ジュンペイの方を向く。
「ほら、例の中学生が、ここに漂流して来たん
でしょ?
で、恐竜に助けられた、と聞いたから」
元気に答えるジュンペイを見て、
「あ~っ」
思わず声が漏れる。
「何だよぉ」
邪魔された…と、ジュンペイが渋い顔をする
けれど…
「あ~っ、そんなことがあったなぁ」
ジュンペイのミーハー丸出しの話に、オジサン
は大きくうなづく。
「オジサンも、そうなんでしょ?」
オジサンの反応に、気をよくしたのか、ジュンペイ
はさらに尋ねる。
(おいおい、その辺でやめとけよ)
裕太の顔が、さらにキツくなる。
「あっ、ボク?
あ~、まぁ、そうなのかなぁ」
困ったなぁ、と男は苦笑いを浮かべる。
(ほーら、言わんこっちゃない!)
こんなことなど話したら、相手はきっと、
余計に勘ぐってくるに違いない。
どうにか、ジュンペイの暴走を止められないか…
と裕太は思う。

