「船?あの竜たちを?」
何で?という顔をして、ジュンペイの方を見る。
ジュンペイがふわっとうなづくのを見て
「そうかぁ」と考え込む。
「船ねぇ~ノアの箱舟のようにか?」
「ノアの箱舟って?」
オジサンの言葉に、ジュンペイは頭をかしげる。
「聖書の話だよ」
颯太が言うけれど…
「いや、案外、あったかもしれないぞ。
何でも昔、大きな船が見つかったそうだ」
「へぇ~」
オジサンって、物知りなんだなぁ。
裕太は純粋に感心する。
「とにかく…アイランド計画の連中に、利用される
前に…逃がしてあげたいんだ」
なぜかジュンペイが、熱く語る。
(もしかして、竜のことを同情しているのかなぁ?)
いつもマイペースなジュンペイのことを、ほんの少し
感心する。
(だからといって…どうにかなるわけではないけどなぁ)
そんなことを考えていると…
「やっぱり、飛ばしてみれば?
案外竜は、賢いんだぞぉ」
やはりというべきか、同じことをジュンペイも、考えて
いたらしい。
「だけど…そうしたら、もう二度と帰って来ないんじゃあ
ないの?」
実のところ、裕太はそのことが、一番気になっているのだ。

