だがじいちゃんは、ますます悲しそうな顔になり、
「すごいのは、ワシじゃない、先生たちだ。
彼らは、何もない所からスタートして、成功
させたのだから」
じいちゃんは、大きく頭を振る。
「いや、それにしたって、すごいよ」
何とかじいちゃんの心を開こう…と、裕太は試みる。
「そんな…うわべだけの感想いらないよ」
手近にあったカゴを手に取る。
あまりに、裕太たちの目がキラキラしているので、
じいちゃんはスッと目をそらす。
「そんな大そうなことは、していない。
ワシはあくまでも、サポートをしていただけだ。
それも雑用ばかりで、常に実験に立ち会ったという
だけなんだ」
どうやら裕太たちが騒ぐのが、面はゆいのか、一気に
まくし立てるように言う。
「ううん!それだけでも、十分すごいよ」
「何しろ歴史的瞬間に、立ち会ったわけなんだからね!」
ジュンペイなどは、すっかり興奮して、顔を真っ赤に
している。
「で…ボクたちは、これから、どうするの?」
避難させるとはいえ…犬や猫のような小動物を連れ出す…
というわけにはいかない。
そう簡単に、うまくいくのだろうか?
じいちゃんもそれを思うのか、キュッと眉をしかめる。
「だが…こうしている間にも、ヤツらはこっちに
向かっている」
そう言うと、時折ヘリの音がしてくる上空をにらみ
つける。

