「そう?ところで、じいちゃんは?」
「あぁ~さっき、見かけたけど…会わなかったか?」
さり気なく、スルーしている裕太のことを気にする
素振りもなく、ジュンペイはキョロキョロとする。
この場所に戻ってきたら、すっかり様子が変わっている。
まずは、倒木を使って、テントらしきものが二つ目に入る。
さらに、どこで拾ってきたのか、ドラム缶も用意されて
いて、すでに湯が沸かされている。
もちろん、赤々と火もおこされていて…
おそらくじいちゃんは、完璧に用意をして、三人を待って
いたのだろう。
「へぇ~どこに行ったの?」
「海じゃあないかなぁ」
どうやら、魚を取りに行ったのだろう。
(じいちゃん…凄すぎるよう)
自分たちは、ヤシの実を取るのが精一杯だったのに。
まったくもって、じいちゃんのサバイバル能力には
脱帽だ。
それにしても、肝心のじいちゃんは、どこに行った
のだろう?
「ねぇ~いつ行ったの?」
何でジュンペイは、引き留めてはくれなかったのだろう。
ジュンペイに期待しても、無駄だ…とは、わかっている
ものの…
それでもどうしても、そう思ってしまう。
「じいちゃんなら、大丈夫だよ。
じきに戻ってくるよ」
そう言っていると、頭上でバラバラと、大きな音が
響いてくる。

