「パラレルワールドって、なに?」
やはりアキには、引っかかっていた。
「まだ、そんなことを言っているの?」
ユー子さんがそう言うけれど…
「簡単に言うと、並行世界よね」
代わりに、カガリが答える。
「並行世界?ますますわかんないわ」
「ほら!よくドラマとかで見るでしょ?」
そう言うと、おもむろに鏡に近付く。
「あっ、ちょっとぉ」
何かあったら、どうするの?
慌てるアキを振り返ると、
「大丈夫よ」
クルリと背を向けると、はぁ~と鏡の面に息を
吹きかける。
何をするのだろう?
けげんな顔で、カガリのすることを見ていると…
白くかすんだ鏡面に、指でスーッと線を引く。
「これが、普段の私たちの世界。
そしてこっちが、今いる学校?」
2本の線をまっすぐに引くと、それが交わるように描く。
「今、私たちは、この分岐点にいる」
そう言うと、クロスした部分を、トントンと軽く
タップする。
「おそらく、この鏡の向こうが…あっちの世界」
そう言うと、波のようにうねうねとしたラインを描く。
「例えばこの鏡によって、つながる点と、つながっていない
点が交互にやってくる。
仮にこの鏡の世界に、入り込んだとして、元の世界に
戻ろうとしたら…」
そう言うと、うねうねとしたラインと、まっすぐに引いた
線をピィ~ッと二つ引く。

