「とにかく、保健室を探さなくちゃ」
「どこにあるのかなぁ?」
自分たちの学校だったら、簡単に見つけられるのに…
と、いつもとは、勝手の違う場所に、二人は悪戦苦闘
している。
「方向的には、どっちが玄関だったっけ?」
「え~と、こっち?」
上がったり下がったりしているうちに、すっかり
方向感覚が、おかしくなってきている。
なるべく見ないようにしているけれど、廊下の突き当り
に置いてある鏡が…妙に存在感を放って、鈍い光を見せている。
「私は、大丈夫?
ここの毒気に、やられただけよ」
弱々しい声で、リンネさんが二人に声をかける。
「いいから、リンネさんは休んでいて」
グィッと、リンネさんの肩を押さえつける。
無理やり、切り株に座らせる。
「いつもなら、こんなことはないんだけど…」
申し訳ない…と、先ほどから、謝ってばかりいる。
「えっ、そうなの?」
てっきり、ここに来てから、ずっと神経が張り詰め
ていて、すっかり消耗してしまったのだろう…と
思っていた。
「まさか…リンネさんを、誰かが攻撃しているの?」
思いきって、ユー子さんに聞いてみる。
「さぁ?それは、私にはわかんないけど?」
ユー子さんがそう言うけれど、おおよその想像は、
ついているように見える。

