「お墓?」
こんな所に、お墓?
アキはポカンと、口を開ける。
「お墓って…誰のお墓?」
屋敷の地下にお墓だなんて…この屋敷のオーナーの墓なのか?
(人目を避けたいってこと?
でも、あんまりいい趣味とはいえないなぁ)
そのオーナーが、どんな人なのかなんて、アキには想像も
つかない。
「ねぇ、それって、誰のお墓?」
この男の子と、どういう関係なのだろう?
アキにはまったく、理解が出来ない。
「へっ?」
男の子は、アキの顔を見上げると、
「誰って…ボクのお墓だよ」
得意気に、胸を張って答える。
えっ?
一瞬、アキとカガリは顔をこわばらせる。
(まさか、この子…もう死んでいるの?)
目の前のこの子、実はユーレイ?
ユーレイと話しているの?
このお化け屋敷ならば、それもおかしくはないけれど。
そんなことを考えていると、半袖からのぞく二の腕に、
ブワ~ッと鳥肌がブツブツと浮かぶ。
「えっ、どうしたの?
何をそんなに、驚いているの?」
この子は、少しも怖くはないのか、平然とアキに向かって話し
かけている。
男の子の側に近付くと、黒い墓標の前に立つ。
何か手がかりが、見つかるかもしれない…と思ったからだ。
男の子は無造作に、ポンポンと黒い墓標を叩くと、
「ここにはね、魔王の一部に埋まっているんだよ」
とてもあどけない顔をして、アキに向かってにぃっと笑う。

