「う~ん」

 困ったなぁ~

ジュンペイがチラリと、裕太を見ると、裕太は拝むようにして、

ジュンペイを上目遣いで見ている。

「関係ないことかもしれないけど…」

それでもジュンペイは、前置きをする。

「なんだよぉ~」

 まどろっこしいことは、すっ飛ばして、サッサと言えよぉ~

裕太は思わず、ジュンペイの顔をにらみつける。

「そんなに、せかすなってばぁ」

たちまちジュンペイは、小さな子のように、ふくれっ面をする。

「例の場所は、ここじゃないか…という目星はついているんだ」

いたずらっぽい目をして、裕太の方を見る。

 

「えっ?」

「だから…外から人が現れる…というポイントだよ」

焦れたように、ジュンペイが口をとがらせる。

「へっ?」

何を言ってるんだ?

裕太はまだわからなくて、ポカンとしている。

「あ~もう!」

ジュンペイは、ダンと足を踏み鳴らす。

ちょっと気が短いところがあるのだ。

「いいから、来いよ!」

グィッと、裕太の腕を引っ張る。

口で説明するのが、面倒くさくなったのだろう。

「えっ?えっ?どこに行くんだよぉ」

まさか、よからぬことを考えてはいないよな?

裕太は目を白黒させて、足をバタバタとさせる。

「いいのか?教えなくても。

 まぁ別に、こっちは教えなくても…痛くもかゆくもないんだけどな」

やけに早口にそうしゃべると、ジュンペイはパッと手を離した。

 

 

 

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