オジサンの目が、ドロンとしている。

「これは…ケイタの自転車のカギね」

何も気づいていないカガリが、それを見ている。

「カガリちゃん、離れて!」

とっさに、アキがカガリに向かって叫ぶ。

「えっ?」

 何なの、アキちゃん。

パッと顔を上げたカガリの前に、青ざめた顔のオジサンが、

手を伸ばしている。

 

「この人…オジサンじゃあないわよ!」

 カガリちゃん、離れて!

アキが飛び出そうとした瞬間、ルークがパッと、オジサンに向かって

剣のサヤを振り下ろす。

キャッ!

カガリの首に、手が巻き付けられる。

そのオジサンの手が、パッと振り払われる。

「えっ?なに?何で?」

ガクガクと、膝を震わせて…カガリが動けないでいる。

ルークはサッと、カガリを後ろに突き飛ばすと

「おまえは、誰だ?」

オジサンの顔をした人物に向かって、鋭い声を放った。

 

 

 

 

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