「なんだよ、おまえこそ…大丈夫か?」

 ヘンなヤツ…

逆にうかがうようにして、彼はこちらを見ている。

(なんだ?何も…知らないのか?)

アイツは、どの辺から知らないのだ?

まさか自分は、幻でも見た…というのか?

裕太は自分の記憶に、自信をなくしそうになる。

 いや、そんなことはない…

(だって、現に、自分はここに…)

確かにそれが、真実だ…と証明するものを、持っているのだから。

「ユウタ…おまえ、さっきから、何をゴチャゴチャ言っているんだ?」

いぶかしげな顔つきで、ジュンペイは裕太をうかがう。

 それからじぃっと、裕太を観察するように見ると、すぐに

「あれ?おまえ、さっきから、何を握りしめているんだ?」

 目ざとくジュンペイが、気が付く。

 

「あっ」

 すっかり、忘れていた…

「これ?これは…さっき、もらったんだ」

竜に…

心の中で、裕太はつぶやく。

さり気なく、裕太はジュンペイの目の前で、握りしめたその手を

振ってみせる。

「へぇ~なんだよぉ」

 いいから、早く見ようよ!

早速ジュンペイは、裕太を催促する。

「うーん、そうだなぁ」

何だかジュンペイを見せるには、少し引っかかるものを感じる

けれど…

「なぁ、もったいぶるなよぉ」

 ほら、早く!

ジュンペイは目をグリグリさせて、裕太の手をじぃっと見つめた。

 

 

 

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