リュウタが押し付けたものは、何なんだ?
卵のようなものか、と思ったけれど、どうも違うようだ。
てっきり、ドラゴンボールのような玉だと思って、ちょっと
ワクワクしていただけに、裕太はガッカリする。
だが、裕太のそんな心の内を、気付く様子もなく、リュウタは
さらに裕太の手に、グィッと押し付けてくる。
(おい、何だ?)
戸惑う裕太をよそに、
『これは…きっと、君を導いてくれる、道しるべとなるだろう』
やけに重々しい口調でそう言うと、クルリと再び、ホコラの
奥を目指して、スルスルと身体をすべり込ませる。
まったくスムーズな動きに、裕太は呆然とする。
(一体、どうなっているんだ?)
外観からは、このホコラは、さほど大きなものには見えない。
だが、リュウタの身体が、スムーズに入って行く。
まるで、底なしの箱のようにグングンと中が広がっているとしか
見えない。
しかも、カベにぶち当たる様子も見られないのだ!
(なんだ?奥に、穴でも開いているのか?)
裕太は思わず、ホコラの外へと飛び出す。
外がどうなっているのか、確認しよう…と思い、グルリとその周りを
歩いてみる。
だが…
「やっぱりだ!そんなに、大きくない」
まさかリュウタは、魔法でも使えるのか?
それとも、マジック?
中に入ると、身体が小さく縮むとか?
(どれも、違う…)
どう考えてみても、裕太にはシックリとはこないのだ。
