ナイトは意気揚々と、ショータとユウジを引き連れて、
階段を上って行く。
その後ろ姿が、闇の中に吸い込まれていくのを見届けると、
「よし、我々も行くか」
ゼペットじいさんが、アキとカガリをうながした。
「地下室かぁ~暗いところは、苦手なんだよなぁ」
今さらのように、帽子屋が声を上げる。
「しぃっ!少し音量をおとして」
すかさずアキが、注意する。
「なんだよ、こっちはキミたちに、付き合ってあげているのに」
だが帽子屋は、小声になるどころか…キーキー声を張り上げる。
「あんたねぇ」
「アキちゃん」
売り言葉に買い言葉で、食って掛かるアキに、カガリはハラハラ
しながら、腕を引っ張る。
ここで何者かに見つかったら、ケイタ奪還作戦がオジャンになる…
カガリは一人、気をもんでいる。
「放っときなさいよ。
この人は、アマノジャクなんだからぁ」
ずいぶん落ち着き払った声で、アリスが話しかけてくる。
(この子…本当に、私たちよりも年下?)
見た目は小さいけれど、肝の座り方が違う…と、アキはひそかに
感心して見ている。
「で、キミたちが知っているのは…地下室のどの辺りだ?」
さすがに城の内部までは、詳しくはないのか、ゼペットさんが
二人に問いかける。
「たしか…柱の陰に扉があって、すぐ降りた所に、厨房があるんです」
思い出しながら、アキはゼペットさんに説明した。
