帽子屋はクルリと首を回すと、コキコキと肩を鳴らす。

「さぁ、キミたち!さっさと行こう」

キビキビとした態度で、アキやカガリやユウジの肩を、

ポンポンと叩く。

「調子いいなぁ」

 ホント、いい性格だ!

ユウジは、苦笑いを浮かべる。

「まぁ~いつまでも、こうしているわけにはいかないからなぁ」

クールにショータが、ユウジに向かって言う。

「その通り!」

最後に、ショータの肩をポンと叩くと、

わははははは…

豪快に笑って、帽子屋はナイトに向かって、走り出す。

 

「ずいぶん、調子がいいなぁ」

「大丈夫かぁ?」

 呆れたように、ショータとユウジが目を見合わせる。

「まぁ~ヘソを曲げられるよりは、マシでしょ?」

にぃっと、アリスが笑う。

「あなたって、いい子なのねぇ」

アキが感心したように、アリスに向かって話しかける。

「そりゃあ、あの帽子屋さんの相手をしているもんねぇ」

カガリが、アキに向かって、思いついたように言う。

「それもそうかぁ」

帽子屋の後ろ姿を見て、苦笑いを浮かべる。

「でも…厄介なことにならないといいけどなぁ」

ショータがポツリと、つぶやいた。

 

「ねぇ、あのツル…あのまんまにしておいて、いいの?」

 不気味なものを見るように、アキはユラユラと揺れている、

巨大なオバケツタを見上げる。

「うーん」

ナイトも、上を見上げている。

 

 

 

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