いつもよりも強い力で、アキとカガリは引きずられ、薄暗い一角に

連れて行かれる。

「あなたたちも、ケイタを見習って、おとなしくなったら、ここから

 出してあげることも、出来るかもしれないわねぇ」

氷の女王はにこやかにそう言うと、バタンと扉を閉めた。

カチャン!

すぐに、鍵のかかる音がする。

「ケイタ!なんで、こんなことをするのよ!」

アキの悔しそうな声が、廊下まで響いた。

 

 

「あっ、アキたちの点滅が消えた!」

 先ほどから、懐中時計をのぞき込んでいたショータが、いきなり声を

もらす。

「えっ?どういうこと?」

ショータとユウジは、金色に輝く天馬に乗って、城の頂上を目指して

向っていた。

「これは、ひどいなぁ」

 回廊の焼け落ちているのを見ると、ユウジがつぶやく。

「まさか、アキたち…ここから落ちた?」

心配そうに、眉を曇らせる。

だがショータは、あくまでも冷静に、つぶさに観察すると

「いや、それは違うだろ」

キッパリとそう言い切る。

「それはたぶん…アキのしわざだろ?」

「えっ?」

「アキならば…やりかねない」

淡々とそう言うと、点滅の消えた辺りを、じぃっとにらみつける。

「それよりも…何かあったんじゃあないか?」

ショータとしては、今の状況の方が気にかかっている。

「何かって、何が?」

ユウジはユウジで、溶け落ちた渡り廊下と、一部崩れた壁を見て、

どうやったら、こんなことになるのか…と、頭をひねっていた。

 

 

 

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