「まぁ、そうなんだけどねぇ」
今度はリュウが、裕太の方を意味あり気にじぃっと見詰める。
「だけど、厄介なのはねぇ」
またチラリと、思わせぶりに言葉を切る。
(なんなんだ、さっきから)
裕太は何となく、イラつく。
「何だよぉ」
まるで自分のことを責められているような気がして、裕太としては
あまりいい気分ではない。
「まぁね、たま~に、都市伝説みたいな」
二人の重たい空気に気づき、ジンさんも間に入ってくる。
「どこかの誰かが、ネットでつぶやいているみたいなんだ。
この島には、まだ誰にも知られていない、財宝が眠っている…
みたいな」
「えっ?」
裕太は思いっ切り、目を引ん剝く。
「そんなデタラメ、一体誰が?」
リュウの目付きの意味が、ようやくわかった。
裕太も心の中で、もしかしたら、そうなんだろ…と疑っては
いたのだが。
「ボクは知らないよ、そんな噂は!
大体都市伝説だって、誰かが想像したことなんだろ?
そもそもこんな田舎に、そんなものがあるわけがない」
言い訳にもならないことを、言っている。
これだと完全に、屁理屈だ。
裕太は自分が疑われていること自体も、心外だ。
「ボクはただ…ジュンペイと遊んでいて、はぐれたから…」
目下の所は、裕太は嘘を言ってはいない。
でも、何かあるのでは、と思ったのは事実だ。
(颯太と宝探しをしたしな!
調べていたのも、本当だけどな!)
「でも、そんな噂は、本当に知らないよ」
嘘をついても、仕方がない。
リュウに向かって、裕太はキッパリとそう言う。
