「おーい、ジュンペイ!

 ホントにいるのかぁ?」

 もちろん、裕太にはわかっている。

これに返事が返ってくるはずがない、ということは…

だが、万が一、ということもある。

裕太はそれに、希望を託していた。

 

「バカだなぁ~返事があるわけがないだろ」

いきなり声が降ってくる。

「えっ?」

誰だ?

でも…この声は?

警戒する裕太に、

「ユウタぁ~あまえって、ホント、お子ちゃまなんだなぁ」

ケラケラ笑いながら、ヒョイっとリュウが姿を現す。

「え~っ、リュウ?

 おまえ、さっきまで、どこに隠れていたんだ?」

イリュージョンか?

一体、どんな手を使ったんだよぉ。

飛び付くようにする裕太に対して、

「えっ、なんだよそれ。

 気のせいじゃあないのか?」

そう言いながらも、リュウの目が、落ち着きなく明後日の方向に

泳いでいる。

「気のせいじゃないよ!

 ボク、捜していたんだからな!」

 ホントに、もう!

 人騒がせなヤツだなぁ~

ブツブツ文句を言うけれど、その実、裕太は少しホッとしていた。

あのまま本当に、リュウもタツさんもジンさんまで、いなくなって…

一人ぼっちにされたら、どうしよう…と、裕太は真剣に悩んでいたのだ。

「バカだなぁ~ユウタは! 

 ユウタを置いてきぼりに、するわけがないだろ」

 自分よりも小さなリュウが、ポンポンと裕太の背中を叩く。

でも…さっきのドローンは、何かおかしなことを言っていたぞ。

裕太はまだ、心に深く突き刺さったトゲのように、どうしても気になる

ことがあった。

 

 

 

 

 

 

にほんブログ村 小説ブログ ノンジャンル小説へ