「あっ、リュウ…やっと、追いついたかぁ」

 ピョンピョンと飛び跳ねるリュウにさえ、裕太は何だか、会っただけで、

ホッとする。

ほんの数分前のことなのに、不思議なものだ。

「ねぇ~何か、見つかった?」

早速リュウに向かって聞くと、リュウはヘラヘラと笑って、満面の笑みを

浮かべる。

「え~っ、そんなの、ないよぉ」

ケラケラと笑う。

 それもそうだ。

何しろここに来るまでの間、特に何も目につかなかった。

「ねぇ~ジンさんは?」

それでも裕太は、重ねて聞く。

「ジンさん?

 ジンさんは、もっと先の方にいるよぉ」

 ボクは、裕太を待ってたんだぁ~

目をクリクリさせて、裕太に向かって、にぃっと笑う。

 

 嬉しいことは嬉しいけれど、何でなんだ、と不思議に思う。

(それにしても、こんな暗い所で、よくわかったなぁ)

ふいに裕太は、そのことに気づく。

リュウは勘がいいのか?

それとも、ずば抜けて、人間離れした視力の持ち主なのか?

それにも、驚かされる。

(それか、暗い所で、目が慣れているのかなぁ?)

ここにいるから?

まさか、ホンモノの竜なのか?

そんなことを、一瞬思うけれど、すぐに

(そんなバカな)

裕太は、自分のたくましい想像力に、思わずニヤッと笑う。

 とりあえず、タツさんと一緒に、中に足を踏み入れる。

さっきよりは、広いスペースのようだ。

水の音が、さらに強く聞こえてきた。

 

 

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