黙って、ジンさんの背中を見ること数分間…
何かがカチカチっと、渇いた音を立てている。
(なんだ?あれ)
ジンさんは、両手を広げたまま、その様子を見守っているようだ。
(何が始まるんだ?)
声を立てたいのを、ぐっとこらえ、とにかく一瞬も見逃すまい、
と息を飲む。
ジワジワと、何かがせり上がってくるような、気がする。
裕太は、声を上げそうになり、両手で自分の口を押さえる。
ゴゴゴゴゴゴゴゴ…
前に聞いた、地響きのような音が聞こえる。
何か…来る?
それとも、何か起きる?
三人は、その場に立ち尽くす。
「え~っ、ホントに、大丈夫?」
ブワ~ッと、風が吹き出してきて、黒い煙のようなものが、穴から
吹き付けてくる。
「いいから、見ていて」
リュウが、裕太の手をギュッと握る。
(何が、あるというんだ?
まさか…リュウは、知っているのか?)
「トビトカゲだったりして」
思わず裕太は、ポツリと言う。
「それは、違うな」
タツさんが、裕太を振り向いて話しかける。
「じゃあ、なんだよ」
まさか、今度こそ、ホンモノの竜だったりして…
そう思っていると、いきなりブワッと、黒い煙が吹きあがってきた。
「うわっ」
思わず、裕太は後ずさりをする。
中で、何が起きているのだろう?
するとリュウが、裕太の手をギュウッと握った。
