「えっ?」
なんで?
どうして?
何のために?
驚く宗太郎の顏を、清子は見る。
「だって、そうでしょ?
まるで私たちのことを、監視していたみたい…」
「えっ?」
清子のこげ茶色の瞳を、じぃっと見返す。
「何で…そう思うの?」
不思議そうに、聞き返す。
だが、宗太郎自身も、うすうすそれは感じていたのかもしれない。
「初めはねぇ、リョウくんのことを、見張っているのかと思ったの。
でも…やけに、宗太郎のことを気にするから」
あの先生…本当に、宗太郎の学校の先生?
疑うようにして、清子が言う。
それで、宗太郎はちょっと、ムキになる。
「そうだよ!ボクたちは受け持ってもらってないけど…
うちの学校の先生だ」
キッパリとそう言い切る。
(だけど…本当にそうなのだろうか?)
宗太郎自身も、疑っていた。
翌日、学校に行くと、宗太郎はすぐに、神林君の姿を探した。
どうしても、確かめておきたいことがあったからだ。
「おっ、古屋敷!無事だったか?」
ヘラヘラ笑いながら、委員長が宗太郎に近づいて来る。
「無事も何も…何にもないけど?」
相変わらず高柳君は、変わらないなぁ~
宗太郎は、眉をしかめる。
だがすぐに、
「なぁ~神林君は来たか?」
委員長に確かめて見る。
「いや、まだ来ていないよ。
休みなんじゃあないのか?」
神林君のことを、あれだけ気にしていたくせに…
やけに、関心のなさそうな顔をする。
(一体、どうしたんだ?)
何だかよそよそしい雰囲気に、宗太郎は気付いていた。
