「えっ、まさか!ウソだろ?」
うろたえる宗太郎を見て、
「嘘じゃないわよ、ホントーだわ」
その時、清子が口を開いた。
「ほぉ~認めるんだな」
オジサンは感心したように、清子に目を向ける。
「認める…と言うか…それが、事実だから」
意外にも清子は、アッサリと認める。
「だろ?」
そんなにアッサリと、認めても大丈夫なのか?
(ここは…どうにかしないといけない)
宗太郎は、ひそかにそう思う。
(リョウは、どうなんだ?)
さっきから、黙っている神林君の方を振り返る。
(一体、何を考えているんだ?)
彼は黙って、下を向いたまま…何事かを考えているようだ。
確かに…彼がドアを閉めた。
(まさか…オートロックなのか?)
だが、彼は確かに言った。
『これは、ゲームだ』と…
(ゲーム?)
待てよ?
宗太郎の頭に、何かが啓示のようにひらめく。
ということは…
(まさか、ゲームはまだ、続いているのか?)
「なぁ」
宗太郎は、オジサンの視線を意識しながら、神林君に話しかける。
「ゲームって…これのことなのか?」
あのオジサンに、どう聞こえているのかは、わからない。
だが神林くんは、すっと顔を上げた。
その緑がかった瞳が、こちらをじぃっと見詰めている。
これは…肯定なのか?
それとも、否定なのか?
すると男は、宗太郎の方を見ながら、
「なんだ?こんな時に…ゲームの話か?」
まったく…最近の若いモンは、緊張感がないよなぁ~
そうブツブツ言うのが、聞こえる。
すると、かすかにリョウが、うなづいたように見えた。
