こうなったら、一蓮托生だぁ~
その割りに、落ち着き払う神林くんに、
「おまえ…何を考えているんだ?」
呆れたように、宗太郎は彼につかみかかる。
馬鹿じゃないのか?
自分も、参加する…ということなのか?
清子がおびえたように、宗太郎に近づくと、
「ねぇ~これって、どうなっているの?」
なぜだか、宗太郎に聞く。
「ボクは知らないよ。この人に聞いて」
乱暴に、神林くんの方を指差す。
「そうねぇ」
だが清子は、決して神林君を責めようという様子がない。
「きっと、何か事情があるのね」
あくまでも好意的に解釈しようとしている。
(甘いなぁ~)
宗太郎は、彼を見る。
(どうしてみんなは…こいつのことを、よく見ようとは
しないのだろうか?)
自分のように、おかしいと感じないのか?
宗太郎には、不審な点ばかりなのに?
あくまでも清子は、平静さを装っているように見える。
(本当は、ビビッているくせに…)
無理しなくても、いいのになぁ~
そう言いたいけれども。
そうなると、自分の醜い部分が、あぶり出されそうな気がして、
我慢して宗太郎は口をつぐむ。
「それで?ゲームって、私たちに何をさせるつもりなの?」
怖がりのはずの清子が、果敢にも神林君に挑むように
話しかけた。