本当いうと信子は…そういう魔法とか、非科学的なことは、信じないたちなのだけれど…
だけども、今回は違う。
何しろ自分自身が体験しているのだから、信じるしかないのだ。
自分のことを見たら、もっと驚くのか、と思っていたのだけれど…
案外普通の対応だ。
かまえていただけに、ちょっと拍子抜けしたのだけれど、
ホッとしたのも事実だ。
(だけどこの人たち、すごいなぁ~
こんなこと、珍しくないのかしら?)
感心したように、信子はそう思う。
もしかしたら…この人たちにとって、こんな風に入れ替わったりとか、
タイムトラベルとか…
珍しくもなんともないのではないのか…と、一瞬信じこみそうになるのだった。
「あなた…どこから来たの?」
もう1組のカップルと合流すると、早速信子は声をかけられた。
「ね、それよりも…レミちゃんは?」
その女性は、信子に聞く。
レミって、誰?と思い、目を見開いて、まばたきをする。
「レミって、誰ですか?」
逆に聞き返す。
「あら、知らないの?
見かけなかった?
17~8くらいの髪の長い女の子よ」
そう言うけれど…信子は信子で、何を言っているのか、わかってはいない…
「ここはどこですか?
ここで何をしているのですか?」
目の前にいる4人の男女に向かって、声をかける。
この人たちは、一体何者なの?
心細さに、さっきまでいた世界に、戻りたいくらいだ。
すると困ったように、大人たちは顔を見合わせて、信子を見つめる。
この少女は一体、どこから来たのか?
何者なのか?
信子と大人たちと、お互いに警戒をして、少し離れた場所で、見つめあっている。
そんな気まずい空気の中、口を開いたのは、やはりカスミさんと呼ばれていた、
あの女性だった。
