「私も手伝うわ」

 メアリーさんが、にこやかな顔をして、ケイさんの肩に手を置きます。

「だってここ…私の庭なんだもの!」

キッパリと言い切ると、

「ボクたちだって、そうだよ!」

元気よくカイくんが、2人の間に駆け寄ります。

「そうなると…大変ね!」

楽しそうにケイさんは言います。

「前より、大きな庭になるかも!」

「遊園地みたいにしようよぉ」

ひときわ大きな声で、カイくんは言います。

「お化け屋敷も作ったりしてさ、

 迷路もそのまんまにしてね、

 みんなで遊べるようにするのがいい!」

自分の願望を、前面に押し出して言っているようですが、

おやおや~と、メアリーさんは笑いました。

「そうなると…何年、かかるかしらねぇ?」

楽しそうにそう言うと、

「よぉし、明日から忙しくなるわよぉ!」

ぐぃっと腕まくりすると、にこやかにケイさんは言いました。

「さぁ、今日はこれで帰りましょ!

 また明日から、がんばればいいから~」

そう言うと、メアリーさんの肩に、ポンと手を置きました。

 

「ここはボクたちの庭なんだぞぉ」

なぜだかカイくんは、得意気に歌うようにして言います。

当然という顔をして、先頭を歩いて行きます。

「保育園のみんなが…きっとうらやましがるぞぉ」

そう言うと、「ねぇ」とケンタは頭をかしげます。

「みんなを連れて来るの?」

驚いた顔で、聞きました。

「そうだなぁ~ここは遠いからなぁ~

 みんなが来るのは、ムリかなぁ」

ケンタ、タカシくん、カイくんはいつの間にか手をつないで、

また来た道をたどるようにして、歩いて行きました。

「あなたたち…迷子にならないでね」

勢いづいて、走り出しそうになるケンタたちに、メアリーさんは

声を張り上げます。

「明日から、また大変そうね」

そうつぶやくと、その後を追いかけて、スタスタと歩いて行きました。

 

 

 

 

 

 

 

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