ケンタとタカシくんは、足音をたてないように、そうっと女の子の部屋を
出て行くと、一旦廊下に出ました。
廊下に出ると、相変わらず暗くて、シン…と静まり返っています。
もちろんカップに入れた、即席のロウソクたてを持っています。
人の気配はまるでなく…
「ホントーに、誰もいないんだぁ」
タカシくんの声が、やけに響きました。
ケンタは少しだけ、不安になります。
まるでこの不思議な家に、取り残されてしまったみたいな、
家族に忘れられているような、不安な気持ち…
その気持ちを読むように、いつの間にかあの不思議な光が、
ケンタたちに少し離れた場所から、ついて来ています。
フワッと少しだけ光が揺れると、次第に再び女の子の姿が
浮かび上がりました。
ケンタは「あっ」と思わず声をもらすと、
「えっ?」
タカシくんが、ケンタの方を振り向きます。
「ほら!」
ケンタがユラユラと揺れる、白くボンヤリと光る女の子を指差すと、
「あのヒカリがなに?」
訳が分からないという顔をして、タカシくんはキョトンとします。
「えっ?」
今度は、ケンタが驚く番です。
「女の子が…」
そうつぶやくのですが、けげんな顔をして、タカシくんがケンタを
見るので…思わず、言葉を引っこめます。
「女の子が、なに?」
憮然として聞き返すので、それ以上は言えません。
まるでそこには、光しか見えない…という顔をして…
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