手に持っているろうそくをじっと見つめると、タカシくんは、肩から
斜め掛けしている通園バッグに、手を突っ込みます。
「4~5本見つけたから、とりあえず大丈夫なんじゃない?」
さすがに引き出しに残っている、ろうそくを全部取ったりせずに、
適当に取ったようです。
それから自分用にと、もう1個カップを、飾り棚から取り出すと、
先ほどと同じように、ろうそくを立てました。
「これだけあれば…とりあえず今晩は、大丈夫だね」
タカシくんは、ニッコリして言いました。
慣れた手つきで、手際よくカイくんのろうそくも準備する、タカシくんを
見ると、ケンタは目を丸くします。
「でも…どこでライターの使い方なんて、覚えたの?」と言うと…
タカシくんは「えっ?」と言うと…ちょっぴり得意そうな顔をして、
「お父さんが使ってるのを見て、覚えたんだ!」
胸を張って言います。
「誕生日のケーキのろうそくに、火をつけるのもさせてもらってるんだぁ」
嬉しそうに、誇らしげに言いました。
ケンタは驚くばかりです。
目を飛び出すか、というくらいまん丸くして、
「ホント?ボクはさわらせてもらったこともないのに、すごいなぁ~」
感心したような顔をして、タカシくんの顔を見つめました。
「お~い、こっちへこいよぉ!すごいぞ!」
すると2階に上がっていたカイくんの声が、階下に響いてきました。
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