チラリ…とカイくんを見ると、まだまだ遊びたそうで、
こんな時は、絶対にこちらの言うことを、聞いてくれないだろう…
というのは、ケンタたちにはわかっていました。
ムリヤリ止めさせても…きっと不機嫌になるだろう、
というのは、2人とも気付いていました。
だけども、だんだん日が沈んできています。
ケンタは意を決して、手をぐっと握りしめると…
「帰ろう」と言いました。
足を大きく踏ん張って、息を大きく吐くと…
「また、今度…来ればいいじゃないか…」
と言うと、案の定、ピタリ…とカイくんが動きを止めて、ぐいっと
こちらを向くと
「なんでだよ!せっかく来たのに」
ジロリ…とケンタの顔をにらみつけました。
「これから楽しくなるところなのにぃ」
カイくんは、またブツブツと口をとがらせると…
「じゃあ、ボクたち、先に帰るね」
大きく首を振ると…珍しく強気で、ケンタが言い返します。
そのことに驚き、また言い返されたことが悔しいのか、
「ダメだ!」
短くピシャリと、鋭い声で言いました。
するとタカシくんが、「まぁまぁまぁ」と、なだめるように
間に入ると
「今度はもっと、早く来ようよ!」
努めて明るい声で、提案しました。
するとケンタは、チラリとタカシくんを見ると、「うん」とうなづいて、
今度はニッコリ笑顔になると、
「水筒を持ってさ!」と言います。
「お菓子も持ってね」
今度はタカシくんが。
「行き方もわかったしさ!」
「今度はもう、迷わずに来れるよね!」
やつぎばやに、ケンタとタカシくんが、カイくんの気を引こうと、
まくし立てます。
するとカイくんは「あぁ、もう!」と、頭をかきむしると、
2人の方を見ました。
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