裕太と颯太の顔を見比べると、自転車屋さんは立ち止まると、
少し何やら考え込んだ。
「そうだなぁ~うちには使ってない自転車は、たくさんあるし…
この島は、確かに自転車がないと、不便かもなぁ」
納得したようにうなづくと、颯太の方に向き直った。
「ま、いいだろう。小林さんとこのお孫さんだし、
何かあっても、ちゃんと対処してくれるだろうしな!」
と言うと、「わかった」
今度は颯太に向かって、うなづいた。
それを聞くと…この島では、いかにじいちゃんが信用されているかが、
よくわかる…
ボクはあくまでも、じいちゃんの孫として、見られている…と感じ、
ますますじいちゃんのことを、誇らしく思う。
じいちゃんって、ホント、カッコイイよなぁ~と。
それから、「あ、そうそう」と、颯太に向き直ると、
「君の自転車もいるよね?適当なのを見繕って、一緒に持って行くよ」
と言う…
「どのくらい、この島にいるの?」
自転車屋さんの言葉に…颯太はうなづくと、
「しばらくいます」嬉しそうに言う…
「わかった、じゃあ裕太くんのと一緒に、持って行けばいいんだ]
「助かります!ありがとうございます」
まさかこんなにあっさりと、OKしてもらえるとは、思っていなかったので、
幸先いいスタートだ!と、2人は機嫌よくなった。
「もう、遅くなってきたし…直ったら、お宅の方へもっていくから、
このまま帰ってもいいよ」
珍しく上機嫌で、自転車屋さんはそう言った。
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