こんばんは!

  暇人です。 

この時期の太陽って、大切ですよね?

陽射しがあるだけで…暖かさが全然違う!

これからは…陽射しのありがたかさが、

身にしみるんだろうなぁ~

カサコソと…落ち葉が舞い散るように…

暖かな日々が、次第になくなっていき、

北風が厳しい季節になるんですね…

今、ひとときの太陽の恵みを、

体いっぱいに、感じたいと思います…

って、紫外線だけは、余計なんですけどねウインク


月が、とっても大きいです…


スマホだと、こんなものかな爆笑爆笑
オレンジを、下半分にざっくり切ったような、そんな月です…

 

 

 今宵の善行さんのお話は…

 

 

 

あなたが船で行きたいところは?

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            ある日の善行さん 37
 
   たまには、違う景色が楽しみたい…と
善行は、電車に乗りました。
行き先は、とりあえずこの電車の行き着く先に。
あてもなく、フラフラと…知る人のいない場所に行ってみたい…と思ったのです。

 それは朝一番に思い付きました。
いつものように、朝の散歩に出て、
玄関先を掃いている時に…ふと、
(ここではない、どこかに行ってみたい)
そう思ったのです。
幸い、善行には家族はいません。
もちろん、離れた土地に、息子はいるけれど…自分がいなくても、困る人は
誰もいないのです…
偶然にも、今日は子供たちが来ない日で…
「出掛けるのなら、今日しかない!」
そう思ったのです…

心配なのは、ミツキちゃんだったので…
ホントは誰にも言わずに、旅に出るつもりでしたが、ボスが来ても可哀想だし、
肉屋のオバサンにだけは、声をかけたのです。

「帰ってくるよね?」
オバサンは、少し眉をひそめて言いました。
「ちょっと…」と言って、オバサンを
店の裏口に連れ出すと
「そう言うことだから、ミツキちゃんと、ボスのことを頼む」
とだけ言います。
オバサンは、じぃっと善行の顔を見ると
「いつかは、言い出すと思ってたよ」
そう言います。
「和枝さんが、亡くなった時、ゼンコーさん、ここからいなくなると思ったよ」

 今までに、見たことのない、真剣な顔で…オバサンはそう言うと
「ゆっくりしておいで。店のことは、
心配いらないからね!」
そう言うと…
「教室だって、バイトの男の子も、いるじゃないか。
遅くなるのなら、あの子にまかせたって
いいじゃないか!」
そう言うと、バン!と善行の背中を叩くと
「気のすむまで、行っといで!
  ホントなら和枝さんを、定年退職後に
 旅行に連れて行くはずだったんだろ?」
と言いました。
「知ってたのか?」
善行は、驚きます。
定年になる数年前から、妻とは、
豪華客船で、世界一周旅行に行こう!
そう、約束していたのです。
今でも、新聞の折り込み広告で…豪華客船のツアーの募集を見ると、
あの日の約束を思い出して…思わず
胸が苦しくなるのです。

「アイツ、あっちで世界旅行でも
なんでも、勝手に行ってるさ!」
オバサンに言うと、
「そうだね!
 必ず、帰っておいでよ!」そう言うと
「お土産も忘れずにね!」
そう言って、いたずらっぽい目で笑いました…

「さて、今日の宿はどうしようかな?」
そう呟きながら、窓の外を見ます…
丁度電車は、海岸線を通っていて…
目の前を眩しく光る海が、広がりました。

 すると、後ろの席で、
「海は、広いな、大きいなぁ~」
可愛い子供の声が、聞こえてきます。
母親と一緒に、楽しそうに歌っているようです。
橋の側を、ゆったりと船が通るのを見て、ふと…あの橋の向こうに、行ってみようか?などと、思う善行なのでした…


いつもありがとうございます!

小雨も止み、月が見えています…
明日はきっと、いい日になりますように!


 

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