「で・・・こいつは、どこへもっていけばいいんだ?」
話のついでのように、聞く善行に、幸次郎は思わず
呆れた顔をします。
「おまえ・・・なんにも考えていなかったのか?」
「いや・・・」
いきなり突っ込まれて、さすがの善行もタジタジです。
結構慎重派の善行ですが・・・このところ、見切り発車のことが
多々あります。
最近何かあると、幸次郎まかせだったのが、露見してしまったか・・・
黙り込む善行に、
「まぁまぁまぁ・・・そんな怖い顔しないで」
のんびりなよっちゃんが、珍しく間に入ってきます。
ふと、幸次郎を見やると、つい・・・と決まり悪そうに、目をそらすので・・・
善行は咳払いをして、柱時計に目をむけます。
かなり大きな古い時計・・・
アンティークといえば、そうですが・・・
善行から見れば、場所ふさぎと思うのだが、年月を経て・・・
飴色に輝く木の時計は、安らぎと安心感を与えてくれました。
「そうだなぁ~そこの角の時計店に持って行くしかないんだろう・・・」
「うーん」
善行は腕組みをして、考え込みます。
「あそこは・・・1代目はよかったが、後を息子がついでから、今1つ
パッとしないんだよね・・・」
「そうなのか?」
考えこむ幸次郎に、思わず善行は聞き返しました。
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