カイくんは、やはりみんなから離れて、ひとりでひっそりと遊んでいました。
その姿は、まるで誰の目にも止まらないよう、隠れているように見えました。
ブランコを漕ぐでもなく・・・ちょこんと腰かけると、つまらなそうに、
足で地面を蹴っています。
靴の先は、砂ぼこりで白く汚れていて、周りに白く砂を蹴散らしてしまいそうです。
メアリーさんは、ゆっくりと近付くと、ブランコの柱に、手を伸ばし、
「みんなと遊びたくないの?」と、能天気な声で聴きました。
下を向いていたカイくんは、ヒョイと顏を上げて、
「おばさん、だれ?」
ムスッとした表情で、メアリーさんを見ます。
メアリーさんは、それには答えず、カイくんの隣に腰かけると、
「ブランコなんて、ひさしぶり!」
と、嬉しそうに、軽くブランコを漕ぎ始めます。
カイくんは、チラリ・・・とそれを見ると、
「大人なのに、へ~んなの!」
と言って、いきなり立ち上がると、すぐに滑り台の方へ向かいます。
それを見て、「エイッ!」と飛び降りるようにして、ブランコから降りると、
あわてる様子もなく、
「みんなと遊ぶと、楽しいよ~」
カイくんの背中に向けて、声を張り上げました。
するとピタッと足を止め、カイくんは振り返ると、
「こっちへ来たら?」
と、メアリーさんは手招きしました。
カイくんはフン!と鼻を鳴らすと、
「ガキとなんか、遊んでいられるか!」
憎まれ口をたたいたので、
「あら」
メアリーさんは立ち止まると、
「キミは、ガキじゃないんだね~」
少し真顔で言いました。
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