見上げるケンタに、メアリーさんは微笑みながら、
「ケンタくんと同じように、カイくんにもきっと、みんなと遊びたくない理由が
あるのかもね」と言うと、急に真顔になり、
「いい?」とメアリーさんはケンタの顔を見ました。
「嫌がっている人に、ムリじいをするのは、よくないことだわ。
カイくんが、心が開かないうちは、かえって逆効果なの」と言うと、
ケンタは黙って、メアリーさんのことを、見返しました。
ケンタの肩に手を置くと、穏やかな声で、ケンタに話しかけました。
「だからね!こっちへ来たくなるように、仕向けないとダメね」
と言うと、ケンタは「うーん」と頭をひねり、
「ボク・・・どうしたらいいか、わかんないや」と言います。
「ずっと一人でいるから・・・仲良くしたい、と思ったのに・・・」
と、寂しそうに言うケンタに、メアリーさんは頭に手をやると、
「ケンタくんは、優しい子だね」と目を細めました。
「そういえば・・・カイくんは、何か言ってた?」
思い出すように、ケンタは上を見ると・・・「アッ」と言い、
「来たくないのに、来たと言ってた」と言うので、
「それだわ」と、メアリーさんは、パチンと指を鳴らしました。
「おそらく、何か事情があるのね・・・
それなら今は、そぅっとしてあげましょ」
優しく、ケンタの頭をポンポンとたたきました。
じぃっとメアリーさんを見上げると、ようやくケンタはうなづきました。
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