帽子を脱いで、カバンをフックにかけると、ケンタは教室を見回しました。
すると、今日はいつもと違って、何んとなくみんなが固まってるのが
見えました。
あれ?と思い、よく見ると・・・見慣れぬ顏を見つけました。
明らかに、なんだか不自然で・・・異質な空気を放って、
部屋の隅で、うずくまっています。
「ケンタくん、オハヨ」
なんだかうれしそうに、タカシくんが近付いて来ると、
「オハヨ」と、ケンタも言い、チラリ・・・と見知らぬ顏の方を向いて、
「あの子、だれ?」と聞きました。
すると、聞いてくれたのがうれしかったのか、タカシくんは
満面の笑みを浮かべると、
「ごめん・・・わからないんだ」と振り返ります。
「実はね、今日来たら・・・いたんだ」と言いました。
ケンタは、周りを見ると、カオリちゃんも、うなづきます。
その隣にいた、ユキちゃんも、マリコちゃんも口々に、
「ずっと、あそこにいるの。側に行くと、噛みつこうとするから、
みんな、仕方ないから、ここにいるんだよ」
と言い、先生の方を見ました。
「ふぅん、それは困ったね・・・」
ケンタの宿敵、ショータくんも、ジロリ・・・と悔しそうに、
教室の隅っこにいる、その子の方を、にらみつけました。
そこには、みんなの大好きなおもちゃや、絵本が入った、棚がある場所なのです・・・
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