裕太はなんだろう、とワクワクした目で、じいちゃんのすることを

見つめている。

母さんは「なによ、それ」と、古ぼけた長持ちを、見つめた。

また、散らかして~と、非難のまなざしを向ける・・・

当のじいちゃんは、そんなこと、どこ吹く風・・・という風情で、口笛でも

吹きそうな勢いで、いたずらっ子のように、目を大きく見開いた。

「なんだと思うか?」

ニヤニヤと笑いながら言う・・・

 

 それはかなり、年季の入ったアルバムだった。

表紙はかなりがっしりとしたもので、布貼りで金文字のタイトルのついた、

豪華な装丁で、しかも箱までついていた。

裕太はそれを見ると

「もしかして、じいちゃんの卒業アルバム?」

と聞いた。

じいちゃんは、目を細くして笑うと、

「あたりじゃ」と言う。

「ワシのアルバムだから・・・相当昔だな」

と言うと、そっと箱からアルバムを取り出した。

えんじ色・・・というのか、深い紅のシックな色合いの布が貼られていた。

裕太がそっと、中を開くと、そこには見たことのない

子供たちの顏が、ズラリ・・・と並んでいる。

少し色あせた、セピア調の写真が・・・その重ねた年月を、

静かに物語っていた。

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