裕太の母さんは、常日頃から、じいちゃん、ばあちゃんに、しつこいくらい、
「いいかげんに、捨てなさいよ!いつかは、私が、捨てなくちゃいけなくなるから」
と、脅すけれど、聞いたためしがない。
片付ける気配もスキも、まったくなかったのでした。
だけでも、ほこり臭くも、あるらしく・・・しきりとクシャミをする、おじいちゃん。
1つ、1つダンボールをのぞいているから、1体どのくらいの時間が
かかるのだろう・・・
そこへ、母さんがやってきて、
「何してるの?」と半ば叱りつけるようにして、
それでも聞いて来た。
おじいちゃんは、押入れから、体を出そうとして、ごん!
鈍い音が響いて、「いたたたた」
したたか、頭を打ち付けたじいちゃんが、たまらず頭を押さえて、
座り込む・・・
「あ~あ!そんなにあわてなくても」
かあさんは、呆れた声を出して、じいちゃんを見る・・・
アルバムを探して、何やら奮闘しているが、
母さんのお小言は止まらない。
じいちゃんは、まだ頭を押さえながら、
「おまえが、脅かすからだ」と言うと・・・
しばらくまた、押入れに、頭を突っ込むが
「あったぞ、あった!」
と言いながら、年期の入った、長持ちを引っ張り出した。
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