「えっ?廃校?廃校って、この島、学校がなくなったの?」
裕太は思わず、大きな声を出す。
何しろ、引っ越してきて、これから転校するはずだったので。
するとじいちゃんは、
「ちがう、ちがう。そうじゃなくて」と、笑いながら言う。
裕太は、それどころではない・・・というのに。
縁側で、足を組み直すと、じいちゃんはさしてあわてることなく、
穏やかな顔つきで、裕太を見つめた。
「この島もな、子供がすっかり、いなくなって・・・
今は、山の向こうにの学校と、このふもとの学校が1つになって、
古い方の校舎は、郷土資料館という名目で、そのまま残されているんだ」
裕太は、目を丸くして、聞いている。
裕太の今まで通っていた学校は、そのあたりの子供たちはみんな、
通っている大きな学校だ。
1学年に、5クラスある。
だから、廃校・・・と聞いても、ピンとこないのだ。
「学校って、子供がいなくなったら、つぶれるの?」
不思議そうな顔をする裕太に、じいちゃんはニッコリと微笑んで、
「そうだよ~そのうち、なくなってしまうかもしれないなぁ~」と言うと、
「それは困るよ!」
裕太は悲鳴のような声をあげて、思わずじいちゃんに、訴えるような目で
見つめた。
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