「先生は、私に聞いたの。
オマエ、本当にこれでいいのか?って。
何を聞くんだろう・・・と、思ったんだけど、
先生はきっと、これを入れると思ったんだと思うの・・・
もしくは、誰かが入れるのを、待っていたのかもしれない。
なんの根拠もないけれどね・・・」
キョーコは寂しそうに、微笑みました。
もう20年以上昔の話・・・2人はすでに、大人になっていました。
もはや、なんの証拠にもならないかもしれません。
ただの、落とし物に過ぎない・・・と言われてしまうかも
しれません。
それでもキョーコは、大人になった自分が、どうにかして
くれないか・・・と期待を寄せたのでしょう。
その時、ポロリ・・・と、紙のすき間から、小さな紙片が
落ちてきました。
それを拾おうと、マサミちゃんが手を伸ばしました。
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