まだ薄暗く寝静まった街を、足音が響かないように、
静かに裕太は、歩いて行く・・・
風はヒンヤリと冷たく、少しほてっていた
裕太の心を、覚ましてくれた。
裕太の足は、迷いのない足取りで、進んでいく・・・
それでも、新聞配達の自転車が通り過ぎたり、
バイクが音をたてて、通り過ぎている・・・
まだ薄暗い中、それでも町は・・・
徐々に目覚めて、動き始めていた。
裕太はそれを、驚きと共に、見送っていた。
スタスタと歩いて行くと、時折犬の散歩の人と
すれ違う・・・・
こんな朝早くても、パン屋さんからは、香ばしいニオイが
してきたし、半分シャッターを開けている、魚屋さんや、
店の前に、軽トラを止めている、花屋さんなど・・・
もちろん、早朝から働いている人たちを見かけた。
それを、横目で見ながら、そっと道の端により、ためらう様子もなく、
坂を上って行く・・・
すると、少し小高い所に、目的の場所があり、裕太は立ち止まると、
深く息を吸い込んで、上の階を見上げた。
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