用務員のオジサンは、ギョロリ・・・と、目を見開くと、ジィッと善行たちを

見据えて言った。

「真実は、時に人を、残酷にも、傲慢にもするものだ・・・

なんでもかんでも、知りたがるのが、本当にいいことなのか?

正義の名のもとに、すべてを白日にさらすのが、本当に

いいことなのか?

知らなくたって、いいこともある・・・

もしかしたら、その行為によって、傷つく人だって、いるのかもしれないんだぞ」

と、少し厳しい口調で言った。

何か、深い意味・・・理由でも、あるのか?

 

だが、吉川先生は、それが、言い訳にしかきこえない。

さらに、追求しようとしたが・・・

オジサンの目をみると、追い打ちをかけるようなマネなど、できるわけもない・・

「私なんかに、かまけていいのか?」

ふと、オジサンは、顔をあげる。

すると岸本先生は、一瞬、虚をつかれたようだったが、すぐに気を取り直し、

「大丈夫、問題はない」と、ずいぶん余裕のある2人だ。

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