「キョーコ、これ、あんたが書いたの?」
マサミちゃんは、キョーコの顏を見やると、キョーコは「ううん・・・」と頭を
横に振ります。
「これは、知らないわ・・・」と言うので、
「え・・・」とソウタは言い、当ての外れたような顔になり、戸惑いを隠せません。
「ケンタくんのお母さんが、埋めたんじゃないですか?」
と、うかがうようにして聞きます。
「え?」
キョーコは、少し困ったような顔になり、マサミちゃんの横から地図をのぞきこみ、
うーん・・・と、眉間にしわを寄せつつ、考え込みました。
思い出すように、虚空を見つめ、何か見えない何かをにらみつけるようにしました。
「確かに、タイムカプセルに残ってたのは、これだったと思う・・・
でも、埋めたのは、私じゃないわ」
と、今度ははっきりと、キョーコは言いました。
すると、ユウタとソウタは、同時に「えっ?」と言い、
「うそでしょ?」
「なんで?」と、口々に言いました。
一同は、思わず、キョーコの顏を見ました。
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