「あとは、母さん待ちです・・・でも、4~5日中には、必ず・・・」
と言うので、
「転校せずにすむなら、いいんだけどね」
と言うので、おやっという顔をする、先生。
「う~ん」裕太は、少し考え込み、
「やはり母さん次第です。
一応、転校届も用意してるんですけどね」
と、最悪な事態を想定して、万全な態勢であることを、ほのめかせた。
割り切って話している様子ではあるが、裕太の心は揺れていた。
「どうしても、かあさんの話が、聞きたいのですか?」
裕太は、岸本先生に、向き直った。
先生は「う~ん」と、またしてもうなり、
「そおっとしておいてあげたいのは、山々なんだけど・・・
なにがあったのかだけは、把握いておきたい」と言う・・・
「一応、警察にも、届けておいた方がいいし、このままってわけにはね~」
さすがに、渋い顔になる。
「そうかぁ~そうですよね」
「すまん・・・」
颯太は、裕太の顔をじぃと見て、
「やっぱり、まだ、辛そうなの?」と聞くと、
裕太は、「そうだな」と言う。
「実はさ・・・」と、裕太は、真面目な顔をする。
「ちょこちょこ夢を見るんだ・・・
いつもおんなじ夢で、火事が起きるんだ・・・
みんな我先にって、詰めかけるんだ。
エレベーターは、大混乱になる・・・という夢、、、
引っ越しが決まって落ち着いてるけど、またいつ、どこで爆発するか
わからないんだけどな・・・」
と、ポソっと言うと
颯太も「そうなんだ…」と言って、考え始めた。
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